個別指導の塾を探す

個別指導という言葉を見かけたのは、Aくんが受験を志し、お父さんとお母さんがまだ迷っていたときでした。

個別指導はもとより、塾というものに馴染みのなかったAくんとお父さんとお母さん。3人で、受験について話し合いました。「A、受験するのはいいけれど、勉強は大丈夫なのか?」「あなたが行きたいっていう学校はかなり難関らしいから、沢山勉強しないといけなくなるのよ」お父さんとお母さんに言われて、Aくんは考え込んでしまいましたが、「大丈夫、勉強は嫌いじゃないから頑張るよ」と言いました。そうは言っても、お父さんとお母さんは安心できません。中学1年から受験対策をしている人も沢山いると聞いていたからです。「塾に、行ってみる?」お母さんが言いました。「いいの?」Aくんは答えました。Aくんは、本当は塾に行きたかったのですが、家の経済状況を考えて言い出せずにいたのでした。「いいよ。」お母さんが言うと、Aくんは笑顔になりました。お金は何とかなりそうだったので、Aくんとお父さんとお母さんは、塾を探すことになったのです。

個別指導という言葉が、ある日、新聞の折込広告に載っていました。Aくんとお父さんとお母さんは、近所の塾を見学したり、人から話を聞いたりしていたのですが、あまり「ここだ!」と思うような塾は見つからなかったのでした。Aくんのお父さんがそのチラシを見つけ、Aくんとお母さんに見せました。「個別指導、かあ」「いろいろと質問しやすそうだね」三人は顔を寄せ合って話し合いました。塾というものをあまり知らなかったので、Aくん一家は興味深々でした。

個別指導のある塾に、電話で問い合わせてみることにしました。Aくんのお母さんが電話すると、丁寧にいろいろな質問に答えてくれました。三人は、とりあえず塾を見学しにいくことにしたのです。

個別指導のある塾は、Aくん一家の家から一駅離れたところにありました。たまたま学校の近くだったので、安心しました。Aくんが学校から帰ったら、Aくんとお母さんで個別指導のある塾を見学しに行くことにしました。初めてのことなので、Aくんとお母さんは、前日から緊張の面持ちでした。楽しみだ、という気持ちもありました。