個別指導を受けたことのあるAくんと、親御さんのお話を伺いました。
個別指導を受けたことのあるAくんは、去年、希望していた高校に合格しました。Aくんは、お母さんと一緒に、中学2年生のときに塾に入ることを決めました。Aくんは受験したい高校の校風がとても気に入っており、お友達が受験するということもあって、お母さんに受験していいかどうか相談したのです。お母さんは最初、戸惑いました。その学校は、Aくんが住んでいる地域で難関校として有名だったのです。それまで公立保育園、公立小学校、公立中学校と、受験とは縁のない生活をしていたAくんだけに、お母さんは「どうして急に私立の難関中学を受験したいなんて言うのかしら?」と不思議に思っていました。でも、よく聞いてみるとお母さんは納得しました。Aくんは、お友達のお兄さんの学園祭に、お友達に誘われて行ったのだそうです。その学園祭の雰囲気がとても明るく、みんなの顔が活き活きとしていたのだとか。それでAくんは、その難関校に行くことを夢見ていたのでした。急にエリート志向になったというわけではないようで、お母さんはうれしいような悲しいような複雑な気持ちでしたが、とにかく、お父さんに相談してみることにしました。
個別指導という言葉はこのとき知らなかったのですが、とにかく塾に行ったほうがいいのかな、とお母さんは考えました。そして、お父さんに相談してみることにしたのです。お父さんはびっくりして、「Aが難関高校を受験?!」といいました。それまでの経緯を説明すると、お父さんは納得したようでしたが、「それにしても、あいつは今までそんなに沢山勉強してこなかったと思うけど、合格できるのかな?」と不安げに言いました。
個別指導を意識しはじめたのはこの時でした。A君のお父さんとお母さんは、2人とも、A君の学力に不安を持っていました。Aくんは成績が悪いわけではないのですが、これまで、あまり厳しくせず自由に育ててきたので、急に沢山勉強しなくてはならなくなるAくんが心配だったのです。
個別指導というものを知るまでに、それほど時間はかかりませんでした。塾を探そうという話になったのです。